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Lucrezia Borgia初日のレビューその5 [Lucrezia Borgia]

今回は良くない批評が見つかりました。

The only weak link was tenor Vittorio Grigolo as Lucrezia’s long-lost son Gennaro. Grigolo’s pop star good looks may make up for a harsh tone and imprecise technique in some people’s books, especially those who went wild as he took his curtain call shirtless, but not mine. If the originally announced tenor, Giuseppe Filianoti, had not had to be replaced due to a scheduling conflict, it would have been a near-perfect storm. 

確かに、グリゴーロ君の声は美声ですが、通俗的=ベルカントに向かないと考える人も少なくありません。これは批評と言うより、個人のブログの意見なのかもしれませんが、フィリアノーティのノーブルさに一目置く私にも判らない意見ではありません。しかし、ステレオタイプ的クラウスの弟子型テノールではないからと言って、harsh tone and imprecise techniqueだとも思いません。グリゴーロ君は確かに低音域と言う弱点はあるけれど、いわゆる歌唱技法はちゃんとあると思うし、あの声を美声と感じる人も単にポップスファンだけではなく、いわゆる純粋オペラ界の業界人達の中にも多くいます。私は一介のファンですが、オペラが好きなのであって、クロスオーバー/ポペラ系は全然興味がありません。

ちなみに、スケジュールが合わず降板したジュゼッペ・フィリアノーティとありますが、フィリアノーティにはこの演出に合わないような気がするし、彼はインテリなので嫌がるんじゃないかなとふと思いました。ただ、強いて選ぶとすれば、グリゴーロ君には『ラ・ボエーム』や『椿姫』、『ドン・カルロ』等、プッチーニ/ヴェルディが向いていて、フィリアノーティは重めのベルカントやフランスものが一番合うように思います。

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Lucrezia Borgia初日のレビューその4 [Lucrezia Borgia]

バルティモア・サン紙の音楽評論家ティム・スミス氏の批評です。
グリゴーロ君については『スターの風格があるテノール』と評価しています。

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Lucrezia Borgia初日のレビューその2 [Lucrezia Borgia]

ワシントン・ポストの批評も出ました。グリゴーロ君は褒められています。

Then Gennaro woke up -- and the scene woke up with him. Vittorio Grigolo is a young Italian tenor who has attained star status in Italy and expanded into crossover; his album "In the Hands of Love" made it onto the British charts. Washington audiences know him from his debut here last year in "La Bohème." But it was the first time I'd heard him, and I was thrilled. His voice was bright, firm and exciting, with the vibrant "ping" one associates with the best Italian tenors. He kept up the same level all evening, and he pulled everyone else into focus with him. When he began singing in Act 1, Fleming immediately rose to meet him. Their duet was the highlight of the evening -- indeed, a highlight of the season (Washington Post)
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Lucrezia Borgia初日のレビューその1 [Lucrezia Borgia]

待ちに待った初日の批評が出ました。

Mr. Grigolo, who has a thriving side career as a pop star in Italy, is a charismatic performer with undeniable audience appeal. His voice has ping and plaintive colorings. Handsome, energetic, able to leap a wall in a single bound, he is a natural onstage. And there is a comparably athletic quality to his crisp, robust singing. Still, some shakiness and grainy legato suggested that he may be forcing his voice.

イタリアでポップスターとしてのキャリアとありますが、これは間違いですよね? 確か、彼はポペラアルバムは英米でしか出してないんですよね? カリスマ的存在感、声もいわゆるScuilloがあり、色彩豊か、外見もハンサムで運動神経抜群のステージアニマル・・・この辺は褒め言葉。ところで、その後に、ついでに歌唱もアスレチックだったとありますが、どういう意味でしょう。録音を聴いてみない事にはなんなのか判りません。それと、grainy legatoって、声質とか歌唱の工夫かもしれないから、必ずしも声が疲れているからじゃないと思うけど・・・。

衣裳に関しては、『フラッシュゴードン』みたいとか。うーん、確かに・・・。この衣裳、グリゴーロ君くらいのルックスが無いとお寒いだけだと思うので、その意味では着眼点は良いけど、センスが悪いかも・・・[バッド(下向き矢印)]

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『ルネッサンスの暴力性に溢れた男性的な面を強調した』そうだけど、
私にはスペースオペラ『フラッシュゴードン』にしか見えない・・・


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明日からルクレツィア・ボルジア [Lucrezia Borgia]

ドン・カルロに明け、ルチアで最高潮を迎え、椿姫で締めくくった9月に引き換え、10月はフローレス王子登場の"Matilde di Shabran"に、地元ウェックスフォード・フェスティバルの若者公演"Il Signor Bruschino"と、ロッシーニ、それも喜劇ばかりで明け暮れましたが、気がついてみるともう11月が目と鼻の先です。明日、11月1日からグリゴーロ君が出演する『ルクレツィア・ボルジア』が開演します。

今回のキャストは豪華です。タイトルロールはルネ・フレミング、その夫役にルッジェーロ・ライモンディ、指揮はプラシド・ドミンゴ。グリゴーロ君はジェンナーロ役です。このステージングはちょっと近未来的(?)。逆毛たてた金髪に、宇宙服を思わせるコスチュームです。

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ルクレツィア・ボルジア [Lucrezia Borgia]

グリゴーロ君はもう既にワシントンに飛んで、次の公演のリハーサルだそうです。今度は、ルネ・フレミングとか、ルッジェーロ・ライモンディ等、有名どころとの共演です。私はこのオペラは観た事も聴いた事も無く、上演地がワシントンで遠過ぎて行けないので、それ程注意を払っていなかったのですが、keyakiさんが詳しくまとめて下さっています。ワシントン・オペラでは去年、『ラ・ボエーム』に出て好評だったんですよね。だから今回フィリアノーティがスカラ座で『ドン・カルロ』出演のためキャンセルになった時にお呼びがかかったと言う訳です。

ワシントン・ナショナル・オペラ新演出《ルクレツィア・ボルジア》11月1日〜★MP3:1幕
 前記事の続き。R.ライモンディは、2000年10月にワシントン・ナショナル・オペラでファジョーニ演出の《ドン・キショット》を上演しています。また、ヴィットリオ.グリゴーロは、昨年の開幕公演の《ボエーム》に出演、「キュートなロドルフォで、歌も素晴しかった...」と好評でした。当初ジェンナーロに決まっていたフィリアノーティがミラノ・スカラ座の《ドン・カルロ》に出演するためにキャンセルしたので、お鉢がまわってきましたが、グリゴーロ自身も、すでに発表になっていたジュネーヴ大劇場の《ホフマン物語》をキャンセルして引き受けています。ライモンディもグリゴーロもドミンゴ繋がりでの出演ということでしょう。 この公演の紹介記事に"Hot young heartthrob tenor Vittorio Grigolo "というのがありました。なんて訳すといいんでしょうね。"heartthrob"は、心臓バクバクドキドキものの「ほれぼれするいい男」というような意味だそうですが....."hot"もついてますし.... ライモンディは"legendary"と書いたのがありました。そうですよね、67才ですものね。前記事のプロローグに続いて第1幕からジェンナーロの歌を抜粋。

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