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DVD化公約される [Traviata im Hauptbahnhof]

フォーラムからの話題です。

La Traviata im Hauptbahnhof ZürichのDVD発売を約束するとの、
ドイツ・グラムフォンのオペラ・ディレター/評論家のマイク・アッシュマンの談話

 番組専用のウェブサイト(www.sf.tv/sf1/latraviata)には、
視聴者からの文句が掲載されていますが、その最たるものが、
オペラの途中に入った定時のニュース、コマーシャルだけではなく、
『解説』や『インタビュー』に対する不満でした。
そういうものに邪魔されずに観たい、と言う事でしょう(私もそれには賛成)。
番組自体は大成功、スイス国内でサッカーのチャンピョンリーグの視聴率に匹敵する 34.4%を記録。
広く世間にオペラをアピールすると言う当初の目的は達成したと言えるでしょう。

何時出るの不明ですが、正規のDVD発売は大歓迎。

ついでに『ルチア』もDVD化して欲しいです。

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Making of La Traviata im Hauptbahnhof [Traviata im Hauptbahnhof]

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"Making of "Traviata"は、チューリッヒHB駅で上演された聴衆参加型の「椿姫」制作についての番組で、本編放映のすぐ後に放映されたものです。このプロジェクトに関する事、またペレイラ総裁のこのプロジェクトについてコメント等を、以下に要約します。

(1) 長い構想、制作期間
スイスのテレビ局、チューリッヒオペラとHB駅関係者間の協力によって、長い時間かけて計画された。
チューリッヒオペラの役員が歌手を納得させるため、難しいことでないと話していたが、 このプロジェクトは困難に富んでいた。
プロジェクト制作は2年かかって、やっと実現した。 

(2)制作
照明、音響、16台のHDカメラ(各箇所での撮影のため)、寒さに対応する為の、オーケストラの為の暖房椅子、歌手の為、衣裳の下に身につけられる防寒着、何百メートルものケーブル(カメラ及び音を同時に進行させている)、不届き者による妨害への対処準備に催涙スプレーと手錠を装備し、訓練を受けたセキュリティスタッフ等。 歌手達は、劇場上演と違い、指揮は直接見えないし、オーケストラからも離れている。 歌手たちは自分たち自身の声(ヘッドセットでのオーケストラだけしかない)を聞くことができなかったので、予め、いつアリアを歌い始めなければならないか等の、正確なタイミングを体得する必要があった。 リハーサルは専門家とエクストラとでほとんどの時間を費やした。 歌手のリハーサルに関しては2回程ヴィットーリオの参加を待たなければいけない事があったが、彼は飲み込みが速いので、大丈夫とのメッセージをもらった。その様子は、ヴィットーリオがエヴァに抱きつく映像で見られる。

仮に問題が起こった時の為に、オーケストラの前で全ての歌手が歌うようにすると言う計画Bも考慮。 上演/撮影場所はリハーサルの初期段階で、そのセクションを閉鎖しなければならず、一般の駅利用者の弊害になる為、当初の計画よりも減らされた。

(3)視聴率、観客動員数等
結局、当日は3.000人が聴衆として出席し、577.000がテレビで視聴し、多くのメールによるコメントが寄せられた。

初日〔プレミア〕の前夜は、関係者全員がピリピリしており、満足に眠れなかった程だが、出来る限りの事はし尽くして、本番に臨んだと言う確信があった。彼らは熱意を失わないで、このような大きいプロジェクトを実現した事に深い尊敬の念を感じる。彼らは不可能なものを実現した。 一旦決心したら、右往左往せず、プロジェクト完成へと真っすぐに突き進んだ。

(4)ペレイア総裁のコメント
このプロジェクトが、オペラの音楽に興味がなかった(特に若い世代の)人々を新たに惹き付ける事が出来れば、このプロジェクト制作は十分価値があった(そして、オペラそのものへの関心もだけれど、出演した歌手達への関心も高まったのではないでしょうか? ちなみに、この番組放映後、12月に予定されている『ルチア』再演2回は両日ともチケット完売されています。 私も買っておいて良かったです。)。


どうやら、今回のプロジェクトは、
日頃からオペラ文化の継承と拡大を願っているグリゴーロ君にとっては、
正に『我が意を得たり』なものだったようですね。

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ArteTV、第二部ストリーミング開始 [Traviata im Hauptbahnhof]

フォーラムから得た情報です。ArteTV、第二部ストリーミング開始された模様です。
こちらに、第一部と第二部に分けられて両方ともリンク先があります。[るんるん]


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駅のホールに咲いたはかない恋の物語 [Traviata im Hauptbahnhof]


La Traviata im Hauptbahnhof
Giuseppe Verdi (1813-1901)

指揮    Paolo Carignani
演出t    Adrian Marthaler
衣裳    Florence von Gerkan
合唱指導    Jürg Hämmerli

Violetta Valéry    Eva Mei
Flora Bervoix    Katharina Peetz
Annina    Liuba Chuchrova
Alfredo Germont     Vittorio Grigolo
Giorgio Germont    Angelo Veccia
Gastone    Boguslaw Bidzinski
Barone Douphol    Gabriel Bermudez
Marquese d’Obigny    Reinhard Mayr
Dottor Grenvil    Tomasz Slawinski
Giuseppe    Noel Vazquez
Domestico    Heikki Yrttiaho
Comissionario    Uwe Kosser
                
演奏: Oper Zürich
合唱: Oper Zürich

第一幕:ヴィオレッタのパーティー
ヴィオレッタのパーティーは、駅構内のバーで繰り広げられる。このバーの外に並べられた席には、実はこの20〜21日にチューリッヒに行った時に私も座った(カフェラッテを飲んだ)。この店の隣に、花屋があったかどうか忘れてしまったが、グリゴーロ扮するアルフレードの衣裳はどことなくその昔の鉄道職員風であり、やっぱり寒いのか、メイもドレスの上にショールを着ていた。乾杯はワインではなく、アルフレードはビール、合唱はなんとソーセージかなにかで。
 

そして、白い椿の花を渡されて有頂天のアルフレードはなんと電車に乗って行ってしまった!その後、パーティーの客達は構内中央に設けられたオケ前の空間で別れを告げて去って行く。最後に残されたヴィオレッタは、貨物輸送用の荷台に乗って"Sempre Livra"を歌う。これが、ヴィオレッタの心情や社会的立場の寂しさを象徴しているような気がした。そして、プラットフォームの浮浪者(これは演出でしょうね? スイス鉄道の駅には浮浪者なんて居なかったような気が)の横で降りて、最後の節を歌い、幕(って幕は無いから、カメラの視界から去って行く)。


第二幕第一場:ヴィオレッタのパリ郊外の家(オリジナルの設定)ならぬ、駅構内のカフェ
そう、この椿姫では、アルフレードとヴィオレッタの二人は一緒に暮らし始めてからは駅構内にカフェを開いているのであった。椅子に腰かけ、客に愛嬌を振りまきつつ、カクテルかなにかを作りながら、ヴィオレッタとの過去3ヶ月間の蜜月を想い出しながらすっかり自己満足に浸っているアルフレード。カフェの主人が板についているんですけど[手(パー)]

 

しかし、そこへアンニーナが戻って来て、実は二人の生活はヴィオレッタが借金や宝石等を売ったお金で支えられていた事実を知り愕然とする。そして、アンニーナが持っていたスーツケース(借用書でも入っているのか?)を掴み、どこかへ走り去って行く。そこへ登場したヴィオレッタは、アルフレードの父の訪問を受け、分かれるように説得される。父が去った後、何も知らないアルフレードは紅い薔薇の花束を抱えて(ひょっとしてプロポーズでもする気だったのだろうか)、そそくさとヴィオレッタの許へ戻って来るが、突然、ヴィオレッタから別れを告げられる。傷心のアルフレードに、父ジェルモンは『プロヴァンズに帰ろう』と言うが、アルフレードは『復讐する』と言い、父の制止を振り切って飛び出して行く。



第二幕第二場:フローラの夜会
闘牛士とジプシー女のダンスはバレエダンサーではなく、合唱の人達が歌いながら踊っていた。アルフレードはクレーン車に乗って、ギャンブルしている。ヴィオレッタ達が登場すると、男爵を挑発、賭けに誘う。やがて会食の時間になり、ヴィオレッタはアルフレードを呼び出す。ヴィオレッタを諦め切れないアルフレードに、『もう愛していない』と告げるが、裏切られたと激高したアルフレードは、皆を呼び(と言っても、皆既に席についているので、こっちを見て!と呼びかけたって感じ)、ギャンブルで稼いだ札束をヴィオレッタの前にまき散らし、『借りは返した』と告げる。屈辱に崩れるヴィオレッタ。無礼な行いを出席客、そして父親のジェルモンに咎められるアルフレードは激しく後悔する。
 
 


第3幕:二人の再会とヴィオレッタの死
設定はヴィオレッタの寝室のはずだが、駅構内にそんなものはない。代わりに、同じ構内でも中央の開けた所から少し横町に入った所にある椅子、テーブルが背景だ。医者が往診に来るが、アンニーナにはそんなに長くないだろうと告げて帰って行く。ヴィオレッタはアンニーナを買い物にやり、独りになるとジェルモンからの手紙を取り出し、読み出す。『帰って来る』と言う文面に、『遅過ぎるわ』と吐き出すようにつぶやきながらも、待ち続けるヴィオレッタ。そしてそろそろと歩き、救急車と担架ベッドが待つメインステージであるオケ前へ。カーニヴァルに湧くパリの町のざわめきが聴こえて来る。アンニーナが戻って来て、アルフレードとジェルモンがやって来た事を告げる。再会を喜び合う二人。カメラワークは二人をかなり至近から録っており、アンニーナは少し遠くに突っ立て居るだけで殆ど二人切りの世界。ジェルモンに至っては、最後にちょっと出て来ただけだった(そう言う演出なのかもしれないけど、ちょっと存在感が無かったような)。教会に感謝の祈りを捧げに行くと言うヴィオレッタだが十分な力がもう無い。今回の演出では二人は担架ベッドの上で祈りを捧げた後、ヴィオレッタが『不思議な力が湧いて来たような感じがするの』と立ち上がり、数歩歩いた所で倒れ、走り寄ったアルフレードの目前でこと切れる。ヴィオレッタの遺体にすがりついて泣くアルフレード。どうもグリゴーロ君が相手役だと、主人公カップルが『はかなげで可愛らしく守ってあげたいカップル』に見えてしまう。元々、メイも好きなソプラノというのも手伝って、この第3幕は何度観ても涙が出て来てしまった。


カーテンコール
グリゴーロ君は終演後も、合唱団がカーテンコールをする為に邪魔になる担架ベッドを脇に動かしたり、指揮者を呼びに来たりと、裏方がやれば良いような仕事をやっていた。オペラ歌手って、例えばフローレスはレパートリーから言っても喜劇出演が多いのだが、楽屋口等で垣間見た所では実際は結構『天然』で真面目そうな人である。グリゴーロ君は素顔も結構ハイパーそう(そして気のいい奴、って感じがするけれど、どうなのだろうか)[目]

カット
今回の公演ではカットが入っていた。他にもあったかもしれないが、私が気づいたのはフィナーレのところで、"Ah! non piu....a n tempio"の後に、ジェルモンが登場する箇所だ。フィリアノーティの出ている公演の映像では、この後にブルゾン扮するジェルモンが登場し、ヴィオレッタと言葉を交わす。短いシーンだが、名バリトンならでは、そんな一寸の登場でも存在感がある。チューリッヒHBの方ではこの部分がカットされていて、そのままストレートにヴィオレッタの死の場面に移行して、ジェルモンに関してはカメラワークで姿を映すのみだった(が、あのアリア以外はなんだかオブジェ的存在感のジェルモンだったので、これで良かったのかも)。

指揮、演出等
若いイタリア人の指揮者で、軽やかで速めテンポの音楽作り。『ルチア』のパパ・サンティの創り出したやや遅めだが伸び縮み自在の音作りにも驚いたけれど、今回のテンポには新しさを感じた。演出も駅の雰囲気を生かした、不思議と詩情溢れるものだったと思う。

グリゴーロ君の歌唱
まず、正直言って、コンディション最高だったとは言えないと思う。普通テノールのコンディションが悪いと言うと、高音が割れたりするが、グリゴーロの場合は明らかに高音の方が得意そうで、それはなかった(私に取っては、高音が割れたり、出なかったりしないのも、ポイントが高い)。ただその代わり、低音部が殆ど出てなかった(或いは何かの理由でマイクがちゃんと低音部を拾えていなかったか)。そして、弱音(ソット・ヴォーチェ)についても同じ。聴こえにくくなってしまっていた。生声だった『ルチア』の時のものと聴き比べてみてもこれは明らか。ただ今回は相当のハードスケジュールだったと思うし、オペラの声ってマイクで全て拾い切れない所が絶対あると思うので、一体どちらが原因だったのか判りかねる。ただ、声が円熟していると言っても、いずれにせよ、本人も言う通り、本当のマエストロになるには、まだまだ発展途上なのだろう。温かく見守ってあげたいテノールだと改めて思った。

グリゴーロ君のアルフレード
しかし、そのような『弱点』を加味しても、彼のアルフレードは魅力的。 まず、何と言っても天性の美声。これだけは訓練で得られるものではないので、このまま熟練して行った場合は、将来(そんなに遠い将来ではなく、3年後位)が楽しみだ。私は昔はドラマティックテノールが好きだったが、バスティアニーニに出会ってバリトンの声に目覚めてからは、『テノールはリリカルな方が良い』と思うようになった(特にイタオペでは低音部はバリトンが担当するから)。だから、役にもよると言う条件付きながら(例えばヴェルディの『オテロ』とか、ワーグナーのヘルデンテナーとか)、バリトンみたいな声のテノールよりはリリコの方が好きになった。グリゴーロの声には、そのテノーレ・リリコらしい、若者の率直で純粋さに満ちた詩情が溢れていると思う。それにデカプリオ+ブルーム÷2的な可愛いツバメ系のルックスもこれらの役柄に合っているし、感受性に溢れていて、役の理解も素晴らしい。私はオペラは好きだけれど門外漢だから、歌唱がどうのと言う事よりも、アルフレード役にハマっているかどうかの方が気になる。その意味で、私にとってはグリゴーロのアルフレードは痛い所に手が届くアルフレードだった。と言う訳で今回も『ドン・カルロ』、『ルチア』に引き続き、

Bravissimo, Vittorio!!



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La Traviata関連ファイル [Traviata im Hauptbahnhof]

Arte TVのサイトでもまだオンデマンドで観られるようですが、一応、録画したものから、ドイツ語による色々な関係者へのインタビューを省いた、パフォーマンスだけのファイルに編集し、アップロードしました。下記のリンクからダウンロード出来ます。HJSplitで接続してください。

Vittorio's interview ;


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La Traviata on Demand [Traviata im Hauptbahnhof]

昨晩生中継放送された"La Traviata"は、Arte TVのサイトで今の所、オンデマンドで観る事が出来ます。

私も今ちょうど、昨夜見逃した冒頭部分を鑑賞&録画した所です。これからちゃんと編集して、自分用の保存版にしようと思っています。

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Alfredo di Vittorio [Traviata im Hauptbahnhof]


30日にあったチューリッヒHB駅からの生放送『椿姫』公演より、アルフレードのアリアです。グリゴーロ君は若くて新鮮なアルフレードでした。キャンセル分を除き、7公演の『ルチア』をこなす傍ら取り組んだこの『椿姫』ですが、見事は歌いっぷりだと思います。

そしてグリゴーロ君の魅力はデュエットでも発揮されます。 メイの繊細なヴィオレッタと美しくハモっています。『ルチア』の時には生で聴いてすっかり虜になりましたが、今回はネットを通して聴いてまたまた大感動です。ちゃんとした鑑賞記録は後ほど書きますが、『様式美云々』、『テクニック云々』の次元を飛び越えて、ドラマとしてのヴェルディを楽しめたのは彼と、エヴァ・メイの歌唱も含めた迫真の役作りにあったと思います。


 ただ、一つだけ気になったのは、低音の弱さ。ローマ歌劇場公演の時のレビューにも"The tenor Vittorio Grigolo has delicious diction and timbro: he needs to work on his tessitura acuta"(Corriere della Sera)とあります。高音が得意なテノールにはありがちな事ですが、やはり低音は弱点だと感じました。パヴァロッティからハイC王の冠を譲り受けたフローレスも、低音は得意ではありません。でも、私は少なくともリリック・テノールに関しては低音が出ないよりも、高音が出ない方が気になります。フローレスよりはやや重めな声だとは思いますが、未だ若いし、きっとこれからが正念場ですね。

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『椿姫』@チューリッヒHB駅 [Traviata im Hauptbahnhof]


ライブ・ストリーミング《椿姫》リハーサルVideoClip+写真(2008.9.29)

♪日本時間:10月1日(水)午前3時5分〜(現地時間9/30(火)20:05〜)ストリーミング 『線路と乗客の間を渡り歩く「椿姫」』swissinfo.chの日本語訳が出ました。↑写真をクリックすると28日のリハーサルのビデオクリップ(Yahooブリーフケース)にリンク


今日はいよいよ、チューリッヒ中央駅の『椿姫』生放送の日です。
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この為に折角、クイックタイムをプロにアップグレードしたけど、ライブストリーミングの場合は録画は無理そう・・・ま、いずれにせよ、グリゴーロ君のアルフレードはちゃんと観たかったので凄く楽しみです。[手(チョキ)]


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